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店舗の強盗対策はどう進める?狙われない環境づくりのポイントを解説

5 日前
読了時間: 10分

店内で女性店員がカウンターに立つアパレル店。服やバッグ、靴が並び、下部に「店舗の強盗対策はどう進める? 狙われない環境づくりのポイントを解説」と表示。

店舗の強盗対策は、犯人に狙われにくい環境の構築と、従業員の命を守るマニュアルの整備を両立させることが重要です。本記事では、強盗の標的になりやすい店舗の特徴や、犯行を未然に防ぐために有効な防犯設備を整理します。さらに、日々の業務で取り入れるべき防犯意識から事件発生時の対応手順までを通して解説します。

 

この記事の要約

·       店舗強盗は従業員が少なく死角が多い、現金の管理が甘い店舗を標的にする

·       対策の基本は、犯人が嫌がる「目・音・光・時間」の4要素を店舗に組み込むこと

·       防犯カメラや非常ボタン、センサーライトなどの物理的な防犯設備の導入が有効

·       設備だけでなく、日々の挨拶やレジの現金回収など運用面での防犯意識の向上が必要

·       万が一被害に遭った際は、人命を最優先に考え、犯人を刺激しない対応を徹底する

 

強盗に狙われやすい店舗の共通点

強盗に狙われやすい店舗の共通点を示す図。従業員不足、外から店内が見えず死角が多い、レジ内に多額の現金を置く例を並べている。

店舗が強盗の標的になる背景には、犯行が容易であると見なされるいくつかの特徴が存在します。

狙われやすい特徴

理由となる要素

従業員が少ない

犯行の制圧や外部への通報が遅れるため

死角が多い

外から犯行が見えず発覚しにくいため

多額の現金がある

一度の犯行で得られる利益が大きいため

従業員が少なく対応が遅れやすい

警察が公表する防犯指導でも、深夜・早朝に少人数で営業する店舗は狙われやすいとされ、2名以上の複数勤務を原則とすることが呼びかけられています。少人数での営業は、犯行の制圧や外部への通報が遅れるリスクが高いと判断されるためです。シフトの工夫や警備会社との連携を強化し、従業員が孤立しない体制を整えることが求められます。



外から店内が見えず死角が多い

窓ガラスに多数のポスターが貼られていたり、背の高い陳列棚で視界が遮られていたりする店舗は、犯行が周囲に発覚しにくくなります。外部から店内の様子が容易に確認できない環境は、犯人にとって好都合な条件と言えます。外からの視認性を高め、死角を減らすレイアウトへの見直しが有効です。



レジ内に多額の現金を置いている

深夜でもレジ内に多額の現金が残っている店舗は、一度の犯行で大きな利益を得られるため狙われる傾向があります。強盗犯は事前に店舗の現金の取り扱い状況を下見しているケースも珍しくありません。レジ内に現金を置いたままにしている状態は、犯人から「割の良い店舗」と判断される要因になり得ます。

 

強盗犯が標的を避ける4つの要素

強盗犯が柵の陰からのぞくイラストと、「目・音・光・時間」で標的を避ける4要素を示す説明図。



強盗や侵入盗を防ぐうえでは、警察や防犯関係機関が「防犯の4原則」として挙げる「人の目・音・光・時間」の要素を店舗に組み込むことが基本となります。犯罪者が心理的に嫌がる4つの条件を重ねることで、犯行を諦めさせる環境づくりにつながります。

防犯の4原則

期待できる牽制効果

犯行を見られるリスクを認識させる

異常を周囲に知らせて焦燥感を与える

暗がりをなくし犯人の接近を照らし出す

時間

侵入や逃走の手間を増やし諦めさせる


犯行を見られる「目」を警戒させる

強盗犯は自分の顔や特徴を記憶されることを嫌う傾向があります。人の視線やカメラのように「見られている」と感じさせる要素は、犯行をためらわせる圧力として働きます。監視の目が行き届いている店舗は、犯行の難易度が高いと判断される傾向があります。


異常を周囲に知らせる「音」を出す

犯行時に大きな音が鳴る仕組みは、周囲に異常を知らせると同時に犯人を心理的に追い詰める効果があります。非常ボタンと連動した警告音や、バックヤードの防犯アラームなどは、犯行の継続を困難にさせる要素です。静かな環境を好む犯人にとって、音による警告は有効な牽制となり得ます。


暗がりをなくし「光」で照らし出す

店舗の外周や駐車場の暗がりは、犯人が身を隠したり下見をしたりする場所として利用されます。反対に明るく照らされた場所では、顔や行動を見られるリスクが高まるため、犯人は近づきにくくなる傾向があります。まずは「暗がりを残さない」という視点で店舗周辺を見直すことが有効です。(具体的な照明設備は後述します。)


侵入や逃走に「時間」をかけさせる

強盗犯は迅速に犯行を終えて逃走することを想定しているため、手間や時間がかかる状況を嫌います。警察庁の資料では、侵入に5分以上かかると約7割の侵入者が犯行をあきらめるとされています。防犯ガラスの導入や強固な鍵の設置によって侵入までの時間を稼ぐことが、犯行そのものを断念させる有効な手立てです。時間が経過するほど発覚のリスクが高まるため、物理的な障壁の構築は重要な対策といえます。



強盗対策にはどんな設備が有効?

前述した防犯の4要素を実現するうえでは、物理的な設備の適切な導入が重要になります。

導入すべき防犯設備

対策における具体的な役割

防犯カメラ

死角をなくし犯行の記録と牽制を行う

非常ボタン

異常発生時に迅速に外部へ通知する

センサーライト

暗がりをなくし不審者の接近を照らし出す

防犯ガラス

店舗への侵入に時間をかけさせ被害を防ぐ


防犯カメラを設置し死角をなくす

防犯カメラは、店舗の見えにくい場所を監視範囲に収め、犯行の抑止と記録を同時に担う設備です。レジ周辺や出入口、バックヤードなど、狙われやすい箇所をカバーするように配置することが推奨されます。ダミーカメラではなく高画質な録画機能を持つ機器を選ぶことで、万が一の際の証拠保全にもつながるでしょう。機器を選ぶ際は、夜間でも人物を判別できる解像度や暗所性能、録画データの保存期間、遠隔で映像を確認できるかどうかを比較すると、自店舗の環境に合った機種を絞り込みやすくなります。


非常ボタンをレジ周辺に設置する

レジ下の押しボタンやフットスイッチなどの非常通報装置は、従業員が店外へ異常を知らせるための設備です。警察が深夜営業店向けに示す防犯対策でも、基本の設備として挙げられています。法令上の設置義務はありませんが、警察への早期通報につながるため、深夜営業の店舗では優先度の高い対策といえます。警備会社や警察へ直接通報が連動するシステムであれば、さらに安全性が高まります。


センサーライトで外周を明るくする

夜間の店舗外周や駐車場にセンサーライトを設置することで、不審者の接近を光で威嚇できます。警察庁の侵入者プロファイリングでも、住宅の周囲が明るいことや照明の存在は侵入をためらう要因として挙げられています。 人が近づいたときだけ点灯する仕組みにより、死角に潜む犯行の機会を減らせる点も利点といえます。常時点灯する照明と組み合わせれば、防犯環境をさらに強化しやすくなります。


防犯ガラスを導入して侵入を防ぐ

出入口やショーウィンドウへの防犯ガラスの導入は、営業時間外の侵入強盗に備える有効な対策です。CPマークが付いた防犯建物部品は、侵入手口に対する5分以上の抵抗性能が試験で確認された製品です。打ち破りやこじ破りに時間をかけさせ、侵入を断念させる効果が期待できます。ただし「絶対に破壊されないガラス」ではないため、補助錠やセンサーとの併用が前提となる点に留意しましょう。既存のガラスに防犯フィルムを貼る方法でも、一定の強度向上が見込めます。


 

日々の業務運用で強化する強盗対策

防犯設備の導入に加えて、日々の業務の中での運用ルールを徹底することが対策の土台となります。

日常業務での対策

目的と期待できる効果

挨拶の徹底

犯人に「顔を見られた」と認識させる

現金のこまめな回収

レジ内の現金を減らし被害額を抑える

対応手順の共有

従業員がパニックに陥らず行動できるようにする


全ての来店客への挨拶を徹底する

来店客の目を見て挨拶をする行為は、犯行をためらわせる働きを持ちます。警視庁の「万引き被疑者等に関する実態調査分析報告書(平成27年度調査)」では、少年・成人・高齢者のいずれの世代でも「店員の声掛け」が犯行を諦める要因の6割超を占めていました。万引きを対象とした調査ですが、「店員に顔を覚えられる」という心理的な圧力は、下見に訪れる強盗犯に対しても一定の抑止効果が期待できます。



レジ内の現金をこまめに回収する

レジ内の現金を定期的に金庫へ移す「途中集金」は、警察や行政の防犯マニュアルでも基本対策とされています。手元の現金を減らしておくことで、被害額を抑えやすくなります。特に夜間や深夜の時間帯は、釣り銭以外の現金を置かないようマニュアル化することが一般的です。外から見て「現金が少ない店舗」と認識させることが、犯行の抑止につながります。



事件発生時の対応手順を共有する

強盗事件の発生を想定し、非常ボタンを押すタイミングや避難経路を従業員間で共有しておくことが推奨されます。定期的な防犯訓練を実施することで、いざという時にパニックにならず、冷静な行動が取りやすくなります。マニュアルがあること自体も、従業員の心理的な不安を和らげます。

 

強盗事件が発生したときの対応手順

強盗事件が発生したときの対応手順を示す図。人命優先、犯人の特徴や逃走方向を記憶、安全確保後に警察へ通報。右に不安そうな人物イラスト。


万が一強盗に押し入られた際は、被害の拡大を防ぎ、迅速な解決につなげるための冷静な行動が求められます。

事件発生時の行動

実践における留意点

人命最優先

犯人を刺激せず安全の確保に努める

特徴の記憶

逃走方向や服装などの情報を記録する

警察への通報

安全が確認できてから迅速に110番する

人命を最優先にし犯人を刺激しない

強盗に直面した際は、従業員と顧客の命を守ることを最優先とし、犯人に抵抗しないことが原則となります。犯人が凶器を所持している場合もあるため、大声を出したり急な動きをしたりして相手を刺激する行為は避けましょう。近年は匿名・流動型犯罪グループによる「闇バイト」型強盗で犯行が荒く、負傷者が出る事例も報告されています。要求された現金は素直に渡し、まずは身の安全の確保を優先しましょう。


犯人の特徴や逃走方向を記憶する

犯人の身長や体格、服装の特徴、さらには逃走した方向や使用した車両のナンバーなどを可能な範囲で記憶します。無理に顔を見つめるのではなく、身につけている小物や声のトーンなどから情報を集めることが安全です。これらの情報は、その後の警察の捜査において重要な手がかりとなります。


安全を確保してから警察へ通報する

犯人が逃走し、店舗内の安全が確認できた段階で、ただちに110番通報を行います。警察の案内では、事件の内容・発生場所・けが人の有無・犯人の逃走方向や特徴を落ち着いて伝えるよう求められています。聞かれた事項に順に答える形で十分です。

 

まとめ

店舗の強盗対策は、犯人が嫌がる「目・音・光・時間」の要素を組み合わせ、狙われにくい環境を構築することが基本となります。防犯カメラや非常ボタンなどの設備導入だけでなく、日々の挨拶や現金管理といった運用ルールを並行して整えることが求められます。


しかし、自店舗の死角を正確に把握し、最新の手口にも対応できる防犯システムを自店舗に合わせて設計するには、相応の専門知識が求められます。特に複数店舗を展開している場合、すべての店舗で均一なセキュリティ基準を維持し続けることは、独力では難しいケースも珍しくありません。


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ピース株式会社の防犯ソリューションでは、店舗ごとの構造や課題に合わせた防犯カメラ・セキュリティシステムの設計から設置までをサポートしています。不審者の侵入リスクを抑える環境構築を通じて、従業員と顧客が安心して過ごせる店舗運営の実現に貢献します。




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